木之本 一から九
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木之本の


九はクだから、クアハウス
九つとせー。ここまできたらネタも切れ、苦しまぎれのクアハウス

 木之本町古橋地区は、己高山を中心に、奈良時代から山岳仏教が盛んで、多くの観音像などが受け継がれてきた所だ。また、石田三成公の母の出生地として、戦国ドラマの舞台にも登場する。こうした古い歴史をもつ古橋で、クアハウスが完成した。

●クアハウスって何?
 聞いたことあらへんナ、という御仁のためにその語源から説明しよう。
 木之本をはじめ、湖北は養蚕業が大変盛んだった所。茶の生産地として有名な古橋でも、農家の自宅で蚕を飼い、繭をとっていた。蚕は新鮮な桑の葉しか食べない大の偏食家で、餌の世話などの苦労は語り草にもなっている。こうした養蚕農家の姿を後世に伝える記念館がクアハウス、桑(クワ)の館(ハウス)というわけだ。
 もっともらしい説明でナルホドと頷いてしまった方も多かろうが、これは全部ウソ。クアハウス(Kurhaus・ドイツ語は、KUR(保養・治療)のHAUS(家・館)という意味で、温泉などを核に総合的な健康づくりを図ろう、という施設のことだ。
 ドイツには数百ケ所あるそうで、観光地の新しい試みとして、日本各地でも造られている。

●己高閣の隣に「己高庵」
 木之本町が出資する第三セクターの株式会社「ふるさと夢公社きのもと」では、広くてゆったりした薬草風呂や露天風呂をメインに、レストランや宿泊施設を備えたクアハウス「己高庵」をオープンした。
 国の重要文化財に指定された観音像などを収納する己高閣野すぐそばにあるので、こう命名されたわけ。バス・トイレ付きの、洋室・和室に本格的な茶室もあり、変わったところでは「瞑想ルーム」というのもある。
 露天風呂に入って己高山を眺め、数百人もの僧が厳しい修行をしていた鶏足寺跡に想いを馳せるのもよいだろう。
 温泉といえば、呑めうや唄えの大騒ぎで健康回復どころでないのが、おじさんたちの世間相場だが、いつもの調子でコンパニオンを頼んだりしたら、観音様のバチがあたるのだ。
 なお、ふるさと夢公社きのもとでは、己高庵の他、古くから来るまで10分ほどの大見で「大見いこいの広場」も営業しているが、こちらにもウッディな宿泊施設が完備されている。